SNS依存

小説

見えない毒.4

深くなる孤立それから、誰とも連絡を取らなくなった。友人たちが飲み会や食事に誘ってくれてもお金もないし、「忙しい」と言って断る。スマホには美咲からのメッセージが届いていたが、開く気にはなれなかった。「どうせ私のこと、理解なんてできないんだよ…...
小説

見えない毒.2

対抗心川口涼香の投稿をまた開いてしまう。フォロワー数はさらに増え、15,500人を超えていた。自分がようやく1万人に到達したばかりなのに、彼女はいつの間にこんなに先を行っているのか。「なんでこんなに差がつくのよ……」声に出しても答えなんて返...
小説

SNS中毒の描く短編小説『目に見えない毒」

プロローグ彼女の影は、最初から薄かった。陽の光に映るあの黒い輪郭ではなく、心の中にある影のことだ。私はそれを見ていた。いつもそばにいた。彼女がスマートフォンに触れるたび、私の姿は薄れていった。そしてある日、私は彼女の中から完全に消えたのだ。...