私の体験から考える:自責型思考がメンタルを蝕む時

体験談

トラブルが起きた時、原因をどう考えますか?

自分のミスだと落ち込む「自責型」の人もいれば、周りや環境のせいだと考える「他責型」の人もいます。どちらの考え方にもメリット・デメリットがあるのは確かですが、重要なのはバランスを取ることです。

今回は、私の看護師時代の経験を交えながら、自責型と思考と他責型思考についてお話しします。

自責型と思考と他責型思考とは?

• 自責型思考

トラブルの原因を自分自身に求める考え方です。自分の行動を振り返るきっかけにはなりますが、行き過ぎると自己否定に繋がりやすくなります。

• 他責型思考

トラブルの原因を他人や環境に求める考え方です。責任回避のように見えることもありますが、状況を冷静に客観視するために役立つ側面もあります。

日本のビジネスシーンでは「自責型思考が成長につながる」といわれることが多いですが、本当にそれだけが正解でしょうか?

私の経験:自責型思考がもたらしたもの

病院勤務での失敗と自責

介護施設から病院へ転職した当初、私は業務の違いに戸惑っていました。病院では点滴の管理や医師の指示への対応が主な仕事でしたが、私は業務をこなすスピードが遅く、針を入れる作業にも失敗が多かったのです。

「なぜ自分はこんなにできないんだろう」と悩み、他のスタッフと自分を比べて落ち込む日々が続きました。さらに、ミスが患者さんに影響することもあり、自己嫌悪は深まるばかり。ついには周囲に相談することさえ怖くなり、孤立していきました。

介護施設での無理な環境と他責

その後、別の介護施設で働きましたが、ここでも困難が待ち受けていました。利用者14人をスタッフ2人で対応する状況では、業務量が多すぎて毎日残業が続きました。また、トイレが狭く車椅子の利用者さんの介助が困難。ベットが1つしかなく、高さの調整もできないものでした。当時は「もっと頑張ればできるはず」と自分を責めていましたが、今振り返ると、この状況自体が無理だったのです。

適切な人員が配置されない環境では、個人の努力だけでは限界があります。もし当時「環境の問題もある」と冷静に認識できていれば、心身の負担を減らせたかもしれません。

自責型と思考と他責型思考のバランスが大切

自責型思考には自分を振り返り成長の糧にする力がありますが、行き過ぎると自己否定につながります。一方、他責型思考は問題を客観視する助けになりますが、過度になると責任転嫁と見られることもあります。

私が伝えたいのは、どちらが良い悪いではなく、状況を冷静に判断してバランスを取ることが大切だということです。自分を守る優しさを持ちながら、必要な時には「周りのせい」と考える視点も活用してみてください。

バランスをとるための評価の方法

自責と他責のバランスをとる方法として表に書き出してみて、⭕️をつけるなど簡易的で良いので思考を視覚かすることがおすすめです。

自責型思考と他責型思考のチェック表使用例

このように表にまとめる際、注意していただきたいのは経験不足など時間を必要とする要因は自責に分類しないようにして下さい。

時間は誰にでも平等にです。先輩スタッフは私たちより長い期間その仕事をしています。この時間の差は埋めることは非常に困難です。

逆に勉強不足や練習不足は自責要因とも考えられる思います。勉強したり、練習をしている方は不足があるかはゆっくり落ち着いて評価してください。

以下の表を参考にして、あなたのトラブルの要因を書き出してみましょう。書き出すことで、自分の思考パターンや問題の根本的な原因を整理する助けになります。表を完成させたら、自分に必要な改善ポイントを見つける手がかりになります。

自責型思考と他責型思考の分類表

読者へのメッセージ

トラブルが起きた時、自分にどこまで責任があり、どこからが環境や他者の要因なのかを冷静に考えることが重要です。過度な自責は心を傷つけますが、過度な他責は成長の機会を逃します。ぜひ、一度立ち止まって客観的に状況を見直してみてください。

この記事が、あなたの考え方や行動を見直すきっかけになれば幸いです。

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