なぜその話をしたのか考えてみることの重要性

体験談

「元気付けたつもりが嫌な顔をされた」「解決策を伝えたけど反応がいまいちだった」など、こういった経験は誰にでもあると思います。

私も耳が遠いことからLINEやメモアプリを使ったコミュニケーションが増え、自分の意図が伝わっていないと感じることがよくあります。

そこで今回は、難聴の私が「違う、そういうことじゃない」と感じた経験をもとに、話の「目的」を理解することの重要性についてお話しします。

話の「目的」に注目していますか?

友人やパートナーとの会話の際、話の内容にはしっかり耳を傾けていると思いますが、「なぜその話をしてきたのか」という部分に注目したことはあるでしょうか?

私たちは普段、相手の声のトーンや表情、身振りから、自然と会話の目的を読み取っています。しかし、LINEやInstagram、X(旧Twitter)など、文字だけのコミュニケーションが増える現代では、絵文字を使って感情を表現することはできますが、それでも意図が伝わりにくいことがあるのです。

では、どのようにすれば会話の「目的」を理解し、誤解を減らすことができるのでしょうか?

【事例1】「大丈夫」と言われたけれど…

私:「生まれつき難聴があって右耳が聞こえにくいので、左側から声をかけてほしいです。聞き取れなかったらもう一度聞くかもしれませんが、よろしくお願いします。」

相手:「そうなんだ。でも今聞こえてるんだよね?じゃあ大丈夫!集音器をつけてる年配の職員もいるし。」

私:「…何が大丈夫なんだろう?」

このやり取りでは、私は自分の難聴について「①聞き取りにくい場合がある」「②もう一度説明してもらうことがある」と伝えたかったのですが、相手からの「大丈夫」という返答に違和感を覚えました。

相手は「心配しないで」という意味で「大丈夫」と言ったのだと思いますが、私は本当に自分の状況が伝わったのか不安になりました。このように、相手の発言の「目的」を理解できないと、不安や誤解が生まれることがあります。

【事例2】「ゆっくりするつもり」と伝えたけれど…

彼女:「明日は何か用事がある?」

私:「特に用事はないから家でゆっくりしようかと思ってる。」

彼女:「あー、そうなんだ。わかった〜。」

この日常的な会話ですが、後で彼女に聞いたところ、彼女は一緒に買い物に出かけたかったそうです。彼女は私の予定を知りたいだけではなく、「一緒に出かけたい」という意図もあったのです。しかし、私は「ゆっくりする」と言ったことで、彼女は私を誘うのをやめたと言います。

このように、相手の「目的」を理解しないまま会話を進めてしまうと、行き違いが生まれやすくなります。

会話の「目的」を理解するためのポイント

1. 背景を考える

相手の発言の背後にある背景を考えてみましょう。たとえば、文章でのやり取りの場合、相手の言葉だけを見るのではなく、以前の会話やその人が言っていたことを思い出すことで、意図が見えてくることがあります。

この方法は、対面のコミュニケーションでは無意識に行っていることですが、文章だとその意識が薄くなりがちです。だからこそ、背景にある意図を少し考えてみる習慣をつけることが大切です。

2. 絵文字を使う

文章でのやり取りでは、絵文字を使って感情を伝えることが効果的です。たとえば、「😊」「🙇」といった絵文字を使うことで、文字だけでは伝わりにくい感情や意図を表現できます。絵文字をたくさん使うと「おじさん構文」と言われることもありますが、文末に一つだけでも加えることで、ぐっと親しみやすさが増します。

まとめ

日常的な会話において、私たちは無意識に「目的」を読み取っていますが、特に文字だけのコミュニケーションでは、その意識を少し高めることで誤解を防ぐことができます。相手の背景を考えたり、絵文字を使うことで、よりスムーズなコミュニケーションを目指してみましょう。

次回の会話では、ぜひ相手の話している「目的」に注目してみてください!

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